ニーハオ!!中国漫画

面白かった中国漫画、気になる中国漫画、中国の漫画プラットフォームなどなどについて書き連ねるブログです。

愛動漫:2018年度売上高15億円 / 純利益2.6億円

 またまたブログの更新が滞ってしまいました。おおよそ四半期ぶりの更新となります。継続的に頑張りたいと思う反面、怠け者精神との闘いになることは避けられず、ましてや動画だゲームだ本だ、これだけ娯楽に溢れていると、どなたに読んでいただけるかも分からないブログを更新するには、心底強い意志が必要になるのだなと痛感しております。いやはや。

 とはいえ、中国漫画に関するトピックについては広く日本の皆さんにもご紹介したいという探求心に衰えはありませんので、四半期ぶりにキーボードをタイプさせて頂く運びとなりました。引き続き、お付き合い頂けますと幸甚です。

 タイトルにもあります通り、本エントリーでは幅広く漫画コンテンツサービスを展開する愛動漫についてご紹介したいと思います。先ずは、愛動漫のポジショニングについて、簡易概念図を掲載致します。

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 日本で言う所のKDDIとかSoftbankのようなキャリアの一つに中国電信という企業があります。その中国電信の傘下に、Besttoneという生活に必要とされる情報提供並びにあらゆる予約サービスを提供する子会社があります。今回紹介する愛動漫はそのBesttoneの傘下にポジショニングしています。

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 愛動漫のオフィシャルHPにもある通り、愛動漫は漫画、アニメ等を始めとする各種コンテンツをユーザーに提供するプラットフォームとして機能していることが分かります。本エントリーでは、この愛動漫の業績がどうやら良いらしいことを紹介させて頂きたいのです。

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 先ずは主要KPIです。要はアニメの視聴や漫画の閲読のために6,400万くらいのユーザーがいて、うち200万くらいは月に1度以上サービスを利用し、そのうちの約150万人はコンテンツに対して対価を支払う意向があることが分かります。大手漫画配信プラットフォームでも、課金アンロックによって章・節を閲読するには0.6~0.8元の料金設定がなされていることを考慮すると、愛動漫の全てのユーザーは毎月13~15話のコンテンツに対して継続して課金していることになります。

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 続いて、主要セグメント別の近年の売上高とシェアの推移です。アニメ視聴・漫画閲読とは読んで字の如く、課金にほるコンテンツサービスを指します。IP運営とはオリジナルIPの制作から商品化までを含む、バリューチェーンの上流から下流まで一気通貫にて展開するタイトルからの売上高を指します。公開されたデータの関係上、2016年の9月迄のデータとなりますが、基本的には右肩上がりの成長を実現しています。

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 こちらが、愛動漫が販売する各種サブスクリプションサービスの売上Top10のランキングです。NetflixやHulu等のシンプルなサブスクリプションメニューと比較すると、実に多様なオプションが用意されているなという印象ですね。おそらく細分化するユーザーニーズと、多極化するユーザーの可処分所得に合わせたものと考えられます。

 複数の大手漫画配信プラットフォーマー赤字経営を続け、マネタイズに向けて厳しい経営を続けているなか、愛動漫の営業成績に目向けると業界内においては実に好調な推移をしていることが確認出来ました。中国電信という通信キャリアのトラフィックを獲得出来る優位なポジショニングにあることに加え、上記で確認した通りの多様なメニューをユーザーに提供していることが、愛動漫の好調の基盤なのかも知れません。